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VR技術が活用される業界まとめ1【自動車製造・販売・交通分野】

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2021/02/24

VR技術が活用される業界まとめ1【自動車製造・販売・交通分野】
VR(仮想現実)はバーチャルリアリティの略称で、デジタルで創造した仮想空間をヘッドマウントディスプレイなどを通じて、まるで現実のように体感できる技術のことをいいます。一般的にはゲームや映画などのエンターテインメントで活用されるイメージが強いですが、製造業や小売りなど様々な業界で導入が進んでいます。自動車業界も特にVR技術が用いられる産業の1つです。今回は、自動車とつながりが強い交通安全も加えて、それぞれの活用シーンの代表的な事例を紹介します。

VR技術が活用される業界1:自動車製造

ドイツの大手自動車メーカーのBMWグループでは、2019年4月10日にミュヘン工場の生産工程にVRとAR(拡張現実)の技術を組み込みました。これによって、新車の開発スタッフと生産スタッフが同時に新しい生産システムを量産する前に評価できるようになり、3Dのより具体的で分かりやすい画像をもとにしたプロセスのテストが可能になりました。

このようにVR技術は実際に製造する前に、使用の可否を見極められるほか、組立構造を確認できるため、製造工程の効率化やロスの低下、製品開発の迅速化などが実現できると期待されています。また、製造よりも前の開発・デザイン段階でもVR技術は重要視されています。例えば、新しい車の車内のデザインを考える際、運転のしやすさや同乗者の乗り心地と性能の両方のバランスを考慮しなければなりません。VR技術を駆使することで仮想空間で実際の運転席や環境を再現し、車のデザインを担う「デザイナー」と開発を担う「エンジニア」の両者に体感してもらうことで、開発段階の早期に共通認識を得られやすくなるというメリットがあります。さらに従来のようにモデル車を制作する必要がなくなるため、製造コストや改良に必要な時間の削減にもつながります。このように自動車の設計、開発、製造と幅広い工程でVR技術の導入が進んでおり、国内メーカーも相次いで試作車の設計などに利用しています。


VR技術が活用される業界2:自動車販売

2019年にVR技術を用いた「バーチャルショールーム」が開設されるなど、自動車販売においても導入事例が増えつつあります。バーチャルショールームはCGではなく、全方位を同時撮影できる「360度カメラ」による画像をVRゴーグルを利用して体感できる仕組みになっています。従来の自動車の販売店では実物を確かめられる車種は限られており、スペックが異なる車の場合、カタログなどの部分的な2D画像をもとに選ばなければならないケースがほとんどでした。VR技術を使えば、車両の色合いや内装などを現実さながらのクォリティで確認できるほか、車の外装もあらゆる角度でチェックできます。

また、アウディジャパンはVR技術を駆使したショールームを国内でオープンしています。同店舗はVR技術を使って、アウディの全ラインアップからボディカラー、オプションなどを自由に組み合わせてその完成品を3D映像で確認できます。その組み合わせは数億になり、世界で自分だけの車を仮想空間で作り上げられます。

このように来店客のUX(ユーザー体験)を高められる接客ツールとして、VR技術が導入されています。また、従来の紙のカタログをデジタルに移行することで、1社につき数十トン規模の資源の削減につながるなどサステナビリティ(持続継続性)を重視した経営にもつながるとして注目されています。


VR技術が活用される業界2:交通安全

最後に自動車の関連深い「交通安全」に関するVR技術の活用事例についても解説していきます。2019年にYouTubeの大分県警察公式チャンネルに事故体験のVR動画が公開されて話題になりました。同動画は自転車事故、横断歩道での人と車の事故、車対車の事故など様々なシーンを、360度カメラを搭載したドライブレコーダーで撮影。スマートフォン用のVRゴーグルで視聴できる仕組みです。これにより、より臨場感で啓発性の高い映像になると期待されています。ほかにも交通事故を体験できるサービスはいくつもあり、なかには血しぶきまで再現したショッキングな映像もつくられています。興味がある人は一度、チェックしてみてはいかがでしょうか。

自動車業界でVRはスタンダードな技術になりえる

ここ数年、国内外問わず自動車業界ではVR技術の導入が相次いでいます。販売・製造に関わらず、作業の効率化や顧客満足度の向上を実現できるVR技術は、今後ますます活用の幅が広がると考えられます。ウシオライティングでもVR技術を活用したシミュレータなどを開発・提供しており、その需要は自動車業界以外でも高まっています。まだ縁遠い技術だと感じている人も、まずは自分が働いている業界や興味のある分野でVR技術が導入されていないか確認してみてはいかがでしょうか。