ページタイトル

半導体の意味、構造、製造工場などの基礎知識

お知らせ:表示

業界・トレンドノウハウ・ハウツー

2020/10/02

半導体の意味、構造、製造工場などの基礎知識

半導体の名前の意味は「電気の通しやすさ」に由来

物質は、電気を通せるか通せないかという「導電性」を基準として「導体」、「半導体」、「絶縁体」の3つに分けられます。電気を通す物質は導体、通さない物体は絶縁体、そして導体と絶縁体の両方の性質を持つ物質が半導体と覚えておきましょう。

導体

導体は電気をよく通す物質であり、具体的には銅やアルミニウム、金、銀、鉄などが挙げられます。また金属以外の導体としては、鉛筆の芯としても使われる「黒鉛」が代表的です。 導体は電路の材料として利用されることが多く、具体的には電力ケーブルやプリント基板の導電部分として活用されています。

半導体

今回のテーマである半導体は、導体と絶縁体の中間的な特徴を持つ物質で、温度によって電気を通す性質が変化します。 例えば、代表的な半導体の素材である「シリコン」は低温では電気を通しませんが、温度が上がるにつれて電流が流れやすくなるという性質を持っています。 この特殊な性質は、IC(集積回路)などの電子部品材料として幅広く利用されています。

絶縁体

絶縁体は電気を通さない物質であり、ゴムや木、ガラス、プラスチック、油などが絶縁体に分類されます。また純水も電気を通さない絶縁体ですが、不純物が含まれると絶縁性が失われます。 絶縁体は電気配線やケーブルの被膜としてよく利用されており、事故を防ぐために重要な役割を果たしているといえます。

半導体を分解するとどうなるの?

半導体を構成する主な部品には、「ウェーハ」、「パッケージ」、「ICチップ」、「リードフレーム」の4つがあります。ここでは、これら4つの役割や機能について紹介します。

ウェーハ

ウェーハは半導体物質の結晶でできた薄い板で、シリコンの単結晶でできた「シリコンウェーハ」が最も一般的です。 原材料物質を円柱状にしたインゴットをカットして製造し、直径は50㎜~300㎜、厚さは0.5㎜~1㎜ほどになります。 ウェーハの直径が大きいほど効率的にチップを生産可能。それだけ高い技術が必要になります。なお、ウェーハは後述するICチップの材料になります。

パッケージ

パッケージとは、半導体素子やICチップを衝撃などから保護するための箱型の包装部材です。 一般的にはセラミックやプラスチックなどでできており、下面あるいは側面には、接続するための金属端子があります。 パッケージには色々な種類があり、代表的なものとしては現在よく使用されている「PGA」や放射能に優れている「CPGA」、製造が簡単で安価な「PPGA」、面積が小さい「BGA」などが挙げられます。

ICチップ

ICチップは集積回路とも呼ばれ、複雑な処理や大量のデータの記憶などに使用されます。 種類としてはマイクロコントローラやセンサー、メモリ、電源回路、マイクロプロセッサなどがあり、電子機器の中枢部品という位置付けです。 半導体でできた基盤の上に、微細な電子素子とそれらを配線して結んだものが一般的なICチップで、基盤はパッケージに封入されています。

リードフレーム

リードフレームは、半導体チップを固定して外部配線との接続を行う部品です。 半導体素子を固定する「ダイパッド」、半導体素子とつながる「インナーリード」、外部配線とつながる「アウターリード」から構成されています。ICチップに使用されるリードフレームですが、その他にもディスクリート半導体やフォトカプラー、LEDなどにも使用されています。

半導体工場の特徴

現代の暮らしには欠かせない半導体ですが、半導体はどのような工場で作られているのでしょうか。ここでは、半導体工場の特徴についてみていきましょう。

製造工程は複雑

半導体の製造は、数ある製造業のなかでも特に工程が複雑であることが挙げられます。製品が完成するまでには20以上の工程があり、さらに高い技術が必要とされる作業もあります。 また製造の流れが直線的ではないのも特徴で、同じ工程を繰り返すケースも珍しくありません。予定通りに製品を仕上げるためには、厳密な進捗管理と高い技術が不可欠です。

クリーンルーム

半導体工場に必要不可欠な設備として、クリーンルームが挙げられます。クリーンルームは「防塵室」とも呼ばれており、空気清浄度が確保されています。 半導体のような精密な機械を製造をするときに塵やホコリがあると、欠損などが引き起こされかねません。そのため、クリーンルームの中の清浄空間での作業は必須であるといえます。

ウシオライティングは「露光装置」で半導体製造を支えています。

半導体製造では数多くの装置が利用されますが、そのうちの1つが露光装置です。 露光装置とは、光を照射することによって半導体基板に回路パターンを焼き付ける装置のことです。そして、ウシオライティングでは露光装置の製造販売を通して半導体製造を支えています。

ウシオライティングの各種露光機、検査装置などはこちらをクリックしてください。